写真集の概要
圧倒される多様性
「愛知は日本一の祭りどころ」と聞いて納得する人は少ないでしょう。しかし、愛知の祭りは見れば見るほど日本一だと思わずにはいられないのです。世界で日本の祭り文化が評価される要素として、多様性が抜きん出ていると言われますが、この多様性こそ愛知の祭りが持つ素晴らしい特色なのです。
愛知は東西の文化が太古の時代より交雑する場所でした。西部の広大な平野部から山深い奥三河まで人の住む土地は変化に富み、さらに古くから東西文化の交雑する境界にあったことが多様性を生み出す素地としてあったのでしょう。そして江戸時代には尾張は徳川御三家筆頭、三河は家康公の生誕地であったことから、尾張・三河の祭礼文化は特別な恩恵を受けてきました。また現代においても、ものづくり産業の拠点として発展したおかげで、祭りの担い手である生産年齢層に地元志向が強いのも祭り文化を支えてきた大きな要因と言えます。
写真家が10年がかりで取材
この写真集は、愛知の祭りを10年がかりで撮影しているデン真の作品を通して、約100件の愛知県内の祭り、6件の周辺の祭りを紹介しています。さらにこの地の文化に精通した7名の方にコラムを寄稿していただき、より深く祭りの魅力を伝える内容になっています。子供たちに伝えるだけでなく、大人が手にしても満足のいく、愛知の祭りの素晴らしさを実感する写真集です。
掲載予定の祭り
【愛知県の祭り】
奥三河の花祭(津具、上黒川、小林、 御薗、 東薗目、月、 河内、 中設楽、中在家)・御神楽祭・参候祭・豊橋鬼祭 ・滝山寺鬼まつり・開扉祭・ 信玄原の火おんどり・鳥羽の火祭り・豊橋祇園祭・羽田祭・乗本万灯・ 豊川進雄神社の綱火・田縣神社豊年祭・国府宮はだか祭・てんてこ祭・きねこさ祭・ 若葉祭・ 鯛まつり・三河一色大提灯まつり・刈谷万燈祭・三好大提灯まつり・大縣神社豊年祭・尾張富士の石上げ祭・犬山祭・ 知立まつり・亀崎潮干祭・尾張津島天王祭・須成祭・若宮祭・ 出来町天王祭・筒井町天王祭・花車神明社祭・ 有松天満社祭・西枇杷島祭・津島秋祭・小牧秋葉祭・ 岩倉桜まつり・鳴海表方祭・鳴海裏方祭・蟹江祭・ 戸田祭・乙川祭・ 上半田のちんとろ祭・成岩の祭り・下半田の祭り・ 西成岩の祭・半田山車まつり・ 上野間の祭り・岡田春まつり・長尾の春祭り・冨貴の祭り・大足蛇車まつり・常滑祭・きたまつり(大野祭・西之口祭)・尾張横須賀祭・大田祭・藤井神社の子供三番叟・日間賀島祇園祭・内海の神楽船・挙母祭・足助祭・三谷祭・菟足神社の風祭・能見神明宮大祭・雨乞いまつり・田原祭・熱田神宮の祭り・御田神社御田植祭・熱田祭・笑酔人神事・熱田踏歌神事・舞楽神事・田峯田楽・歌舞伎・鳳来寺田楽・渋川神社の棒の手・貝津田の棒の手・高浜おまんと・東浦のおまんと・桃花祭・田原凧・矢田の虫送り・祖父江の虫送・だんつく獅子舞・朝倉の子獅子・巫女舞神楽・砥鹿神社の流鏑馬・鍋つる万灯・綾渡の夜念仏・大海の放下・田峯の念仏踊り・にっぽんど真ん中まつり
【愛知県周辺の祭り】
桑名石取祭・垂井曳山祭・大垣祭・加子母歌舞伎・飯田お練りまつり・遠州森の祭り
コラム寄稿者
石田芳弘・安田文吉・鶴田知大・おくだ健太郎・大竹敏之・エリサベスヨピス・松井健斗
写真集の購入について
愛知の祭り写真集(仮) 三恵社
価格 ¥2,700 (税込2,970円)
A4変形判(210x230mm)フルカラー176ページ(予定)
ネット・書店での販売予定について
写真集の販売価格については、上記の価格を予定しておりますが、販売部数につきまして、クラウドファンディングと予約販売以外のネットショッピングおよび書店での販売は、クラウドファンディングの結果次第となっております。確実に入手するには、クラウドファンディングか予約販売で申し込むことをおすすめします。
なお、クラウドファンディングは1月15日開始です。
このクラウドファンディングの決済方法は、クレジットカードのみとなっています。クレジットカードを持たない方のために、銀行振込で支払い可能な写真集のみの予約販売を行います。希望される方は、下のバナーから、予約販売サイトへ進んでください。FAX申込み用紙から、FAXによる申込みも可能です。
クラウドファンディングについて
はじめに、
少子化に新型コロナも重なり、各地で魅力ある祭り文化の継承が難しくなっています。私は愛知県で生まれ、かつて尾張・三河と呼ばれた愛知県下の祭り文化に魅せられ、10年以上この地域の祭りを撮影している写真家です。しかし、この素晴らしい祭り文化が次世代を担う子供たちにきちんと受け継がれていくのか、とても不安に感じますし、祭り関係者の多くも同じように危機感を抱いています。これまで祭りのとき、故郷に帰って祭りに参加していた子世代も家庭を築き、子(孫)を持っていますが、子の故郷と孫の故郷は違います。孫世代の子供たちは祭りの担い手になってくれるのか。多くの祭りは、田舎に残された年寄と、わずかばかりの若者でどうにか繋いでいるのが現状です。
支援が必要な理由は、
過去にも写真集は出版しましたが、祭りの写真集は子供の目に触れるところには、なかなか届きません。祭りが好きな大人が購入することはあっても、子供たちが目にする機会は少ない。ならば、出版するだけではなく、子供たちが触れやすい学校の図書室に置いてもらうのが一番いい。しかし、愛知県下に中学校はおよそ400校、小学校はおよそ1000校もあり、あわせて1400校以上もあるので、この全図書室に本を置いてもらう、すなわち、県の教育委員会を通じて寄付をするのが一番合理的だと考え、その資金をクラウドファンディングすることを考えました。
支援の使い道は、
リターンの制作準備経費と、寄付する写真集の仕入れ費用です。目標達成し、資金が余れば、①写真集のページ数を増やし見開きページなど内容を充実させる、②県下で写真展を巡回、等を実行したいと思います。より多くの人が愛知の祭りは凄い!と分かれば、わが町への愛着、伝統文化を愛する心、伝統文化への関心も高まることと思います。
さいごに、
これからの日本は、国や故郷を愛する心、それを良くしていこうという志を持つ人をいかに増やせるか、そこに未来がかかっています。祭り文化は、地域のひとつの側面でしかありませんが、地域の魅力を形作る重要な要素です。これを守っていきたいと思う心が子供たちの心に芽生えさせられたら、このプロジェクトは大成功だと思います。
デン真 Den Makoto
愛知県常滑市生まれ
東京工芸大学短期大学部卒業
公益社団法人日本広告写真家協会会員
2017年 写真集「日本真ん中山車まつり」中日新聞社
2020年 オリンパスギャラリー東京「祭り行こまい!」展
その他、名古屋を中心に写真展多数開催
近年少子化の波が素晴らしい伝統文化の継承にも影響を与えつつあります。少子化を克服することは簡単ではありませんが、我々一人一人が何を出来るのか考え行動することが少しの力でも集まれば大きな力になって世の中を変えることが出来ると思います。今回企画した写真集は、愛知の祭り文化の素晴らしさを伝える内容で、大人だけでなく子どもたちにもぜひ見てもらいたいものです。ぜひ、皆様のお力をいただいて、この写真集を愛知県の小中学校に寄付するプロジェクトを達成したいと思います。応援よろしくお願いします。